笑顔があふれる直売所「鬼八の蔵」 おすすめの「ハチの子」を食べてみた
お土産 高千穂

高千穂神社から街へと向かうメインストリート「神殿(こうどの)通り」にがまだせ市場はあります。“日本一見つけにくい直売所”と書いてある看板が目印です。高千穂町内産の野菜、加工品などの直売所「鬼八(きはち)の蔵」をご紹介します。
生産者の笑顔が溢れる! 「がまだす」の意味は?
町内約200人の生産者が集う「鬼八の蔵」は、旬の野菜のみならず、お漬物、お茶など加工品も販売しています。店長の尾賀絹子さんは「『鬼八の蔵』の名前は一般公募で決まりました。昔、高千穂町で鬼八という荒神がいて、作物を荒らし、人々を困らせていました。鬼八を退治した際に旅館『神仙』の近くに胴を埋葬した『胴塚』、高千穂高校の裏山に手足を埋葬した『手足塚』、高千穂神社の近くに首を埋葬した『首塚』と3つの場所ができました。これらの真ん中がこの直売所の場所であることから『鬼八の蔵』という名前に。実は、鬼八はよい神様として伝えられていることもあるんです」と教えてくれました。
尾賀さんにお話を聞いていると、生産者の方が「尾賀さん、今日は寒いね~。今日は肉を買いに来たとよ!」と笑顔で声をかけ、別の場所からお客さんが「尾賀さん、こんにちは~」と大忙しです。毎日お客さんや生産者の方とコミュニケーションを図るのが楽しいと尾賀さん。笑顔があふれるお店になっているのは、尾賀さん自身から自然と出る心配りにあると私は感じました。
この施設と高千穂牛肉販売店「ミートセンター」、高千穂牛レストラン「和」を合わせて、「がまだせ市場」と名付けられていますが、がまだせとは高千穂の方言で「頑張ろう」という意味だそうです。宮崎生まれの私も知りませんでした。
リアルすぎる…店長さんおすすめの「ハチの子」!?

「高千穂のジビエやハチの子とかが最近売れちょって、宮崎空港にも置いてるとよ」と尾賀さんがおすすめしてくれました! シカ肉や猪肉のジビエはいいとして、ハチの子って虫ですよね…。

ギョギョギョ…やっぱり虫だ~、虫が並んでいる~。山に行き、木の根っこにいたハチを収穫したものが「蜂の子」(100g、1,000円~)。バター焼きにするとクリーミーでおいしいとのこと。私にとってはちょっと勇気がいるな…。
【閲覧注意】生でポン酢で食べてみました!
さっそく、家に帰ってから勇気を振り絞っていただいてみました。今回は刺身で実食。あえて、バター焼きの上を行く食感が期待できそうな食べ方にしてみました。味付けはポン酢。
うーん、うーん、言葉にならない。っていうか、飲みこんじゃった! 一緒に食べたライター男子はゆっくりと噛んで味わいながら「まあ、食べられないことはない。すごいタンパク源だと思えばうまいかも」と言っていました。冬の山での暮らしには貴重なタンパク源だったのでしょうね。今度はクリーミーなバター焼きにしてみよう。気になる方はぜひご自身で実食してみてください。
活気溢れるこの場所で、もしかしたら生産者の方と直接コミュニケーションをとることができるかもしれません。お店のスタッフに気軽に声をかけて、その日のおすすめを聞いてみては? まだ見ぬ高千穂の魅力を発見することができそうです。

鬼八の蔵
営業時間9時~18時
住所宮崎県西臼杵郡高千穂町大字三田井1099-1
電話番号0982‐73‐1831