店名の由来は祖父の…初めて来たのに懐かしい喫茶店「カリンカ」
カフェ ランチ 高千穂

高千穂バスセンターから歩いて2分のところにある喫茶店「カリンカ」。地元の人にすすめられてランチに行ってみました。住所を頼りに行ったけど、あれ? 迷ってしまった私、近くのスーパーで聞き、やっとたどり着きました。
喫茶店といえばコレ 海外の観光客も喜ぶたくさんの漫画

建物の2階にあるカリンカ。訪ねてみるとカフェではなく、昔ながらの喫茶店という風情です。3代目のオーナーである湯川信さんに聞いてみると、1975(昭和50)年、湯川さんのおじいさんが始めた店とのこと。
カリンカが入る建物から、3軒先の定食店「まかない処かえで」まで、昔は大きな旅館があり、その中の喫茶室として営業したのが始まりだそうです。
湯川さんは「カリンカという名はロシアの民謡から付けたもの。祖父が戦争でロシアに抑留され、厳しい環境にいたことがありました。戦争だったけれど現地の人に親切にしてもらい、その人たちのことを思いながら、名付けたんです」と教えてくれました。
店内に入ると、漫画がたくさん置いてあります。いったい何冊あるんだろう、と思うほどのすごい数です。湯川さんも何冊あるか把握しておらず、私の予想では300冊以上はあると思います。名作『はじめの一歩』や少女漫画などジャンルもいろいろ。湯川さんのお兄さんが漫画を集めており、今でもどんどん増えているとのこと。取材した時にお店にいた外国人観光客も、熱心に読んでいました。もちろん漫画は日本語版でしたが、これぞ世界に誇る日本の“MANGA”なんですね。
タルタルたっぷりで肉厚 カリンカの「チキン南蛮」

カリンカの一番人気と言えば、宮崎名物「チキン南蛮」(750円、ご飯、味噌汁付き)です。近所の精肉店で購入しているというお肉はむね肉。食べてみると、さっぱりしているけど肉厚でボリューミーで、小麦粉と溶き卵で揚げたチキンとたっぷりかかったタルタルソースがよくからみ、ご飯がすすみます!
他にも4種類の豆をブレンドしたコーヒーは、注文を受けてから豆を挽き、サイフォンで落としてくれます。挽きたてだから、香りが豊かで深い味わいです。

「ん、なんだろう?」 金属製のこちら、帰ろうとしたときに見つけました。「置物ですか?」と湯川さんに聞くと、おじいさんがロシアで買った電気ポットだそうです。こんなにオシャレなポット、初めて見ました。今はもう使ってないとのことですが、実際に使っていたんですね。珍しいアンティークな一品があるのも、古い喫茶店ならではです。
心地の良いソファーに背中をあずけ、右手にはマンガ、左手にはコーヒー…。時間を忘れてしまいそう。旅の途中でこんなリラックスタイムを過ごすのもいいかもしれません。
カリンカ
営業時間11時~20時
定休日火曜
住所宮崎県西臼杵郡高千穂町大字三田井797-1
電話番号0982‐72‐4682